弔う

「人に死があるのは避けられないと知っていても、それでも愛する人の死は、悲しみの中の悲しみである」
- 弘法大師 空海のことば -

葬儀は、ご本人が安心してあの世を行き来できるように、家族の悲しみが慈悲に変わるように、
友人やご近所さんがきちんとお別れできるようにする儀式です。

葬儀と法要

弘仁寺では高野山真言宗の作法により、こころの旅の道案内をいたします。
納得のいく、また満足できる葬儀が叶いますよう、ご希望をお聞かせください。
終活のご相談もお受けいたします。

葬儀について

受付

  • 受付時間 年中 原則朝7時から夜9時まで
    (但し、お急ぎの際はいつでも可能です。住職と坊守の二人で対応しているため、お参り中など折り返しかけさせて頂く場合もございます。)
  • 連絡方法 電話のみ(ご相談の場合や、お急ぎでなければメールも可)
  • 宗派を問わず、どなたでも葬儀とその後の年忌供養を行うことが可能です。その際、葬儀は高野山真言宗の引導作法に則って執り行います。まずはご相談ください。

枕経

  • 通夜式までの時間を心安らかに過ごせるように、枕元でお経をあげさせていただきます。
  • 遺族のお話をよくお聞きします。

通夜

  • 通夜式の会場でお経をあげ、安心を得られるように法話をいたします。
  • お人柄をもとに戒名を決めさせていただきます。

葬儀

  • 葬儀会場にて、弘法大師より伝わる作法で、み魂を仏の世界にお送りします。
  • 授与した戒名の意味について法話をいたします。

火葬

  • 火葬場で般若心経をお唱えして故人を送り出します。

三日参りと初七日

  • 葬儀の翌日にお寺にお参りすることを三日参りと言いますが、現代では、火葬の時間に遺族がお寺参りをして三日参りとする場合もあります。また、火葬のあとに初七日を行うこともあります。いずれも、対応いたします。

法要について

四十九日

四十九日まで毎週お寺やご自宅で供養を行います

初七日御本尊:不動明王勇気の教え
二七日御本尊:釈迦如来縁起の教え
三七日御本尊:文殊菩薩中道の教え
四七日御本尊:普賢菩薩平等の教え
五七日御本尊:地蔵菩薩救済の教え
六七日御本尊:弥勒菩薩希望の教え
七七日*御本尊:薬師如来利他の教え
*四十九日(忌明け法要)のことです。

お盆

故人があの世から帰ってくる時です。
お寺やご自宅で故人を偲び、お盆のお参りを行います。

祥月命日(しょうつきめいにち)のお参り

一年に一度の命日に、故人を偲びお参りをします。
年忌法会の機会にかかわらず毎年行うことができます。

年忌のお参り

年忌法要は故人のご供養であると同時に、家族や親戚と共に仏の教えを学ぶ機会でもあります。
葬儀を別のお寺でされた方であっても、ご縁に応じてご供養をお受けしております。

百ヶ日御本尊:勢至菩薩知恵の教え
一周忌御本尊:観音菩薩慈悲の教え
三回忌御本尊:阿弥陀如来大安心の教え
七回忌御本尊:阿閦如来一切成仏の教え
十三回忌御本尊:金剛界大日如来加持の教え
十七回忌御本尊:胎蔵界大日如来仏心の教え
二十三回忌御本尊:般若菩薩仏母の教え
二十五回忌御本尊:愛染明王歓喜の教え
二十七回忌御本尊:金剛界大日如来秘密の教え
三十三回忌御本尊:虚空蔵菩薩無事の教え
五十回忌御本尊:愛染明王清浄の教え
百回忌御本尊:五秘密和合の教え

水子供養について

縁があって宿った命
たとえこの世に本当は実体がないとしても、
いのちのご縁を大事にし、なんとか救いたいと祈る心が、大悲心です。
あの世でしあわせになってほしいと願い、供養します。
死産、流産のご供養についてもご相談ください。

お参りの作法

正しい作法を知らないと恥ずかしいという思いはあると思います。
ですが、仏教では「正しい、間違い」という考えをやんわりと否定しています。
作法にこだわりすぎず、いちばん大事な「祈ること」に集中していただければと思います。
それでも、何も知らずにお参りするのはかえって気が引けると思う方は、次の作法にならってお参りください。


お焼香

お葬式や法要などで、細かくした香「抹香(まっこう)」を香炉に落として焚き拝むことを焼香といい、これは心と身体の穢れ(けがれ)を取り除いて清浄な心でお参りするための作法といわれています。

  1. 左手に数珠を掛けて右手で焼香を行います。
  2. 右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香をつまみ、目の高さまで持ち上げます。これを「おしいただく」といいます。
  3. 指をこすりながら香炉の中に抹香を落とします。
  4. 2〜3を一回から三回行います。

お焼香の回数は、一回でも三回でもかまいません。時を見て、調整してください。何回が正解というものではありませんので、心をこめてお供えすることが大切です。
また、お線香を上げる「線香焼香」の場合も、本数はあまり気にする必要はありません。でも、線香の本数にはそれぞれ意味が込められていますのでご紹介しておきましょう。

一本でしたら、火の付き始めから燃え尽きるまで一心に精進する
二本でしたら、仏と先祖に供養する
三本でしたら、過去、現在、未来の仏に供養する

お寺でのお参り

弘仁寺の場合、お参りを思いついたら、まずは電話やお問い合わせフォームなどでご連絡いただければと思います。当日でも構いませんが、できれば前日までに。住職・坊守が法事や高野山出張などで留守をしている場合、本堂にお入りいただくことができないからです。留守の場合は、改めて参拝するのに良い日をご案内することが出来ますので、ぜひ、事前にご一報ください。
また、参拝者用に月極駐車場を1台借りています。駐車場の場所をご案内しますので、車で来られる方はお知らせください。

服装やお供えについて

  1. 葬儀の際は喪服ですが、普段のお参りは、町でお買い物をする時と同じような格好でお越しいただけます。
    お仕事、学校、買い物の前後などでもお参りください。
  2. 数珠には長短や、形の違いが宗派によって各種ありますが、弘仁寺へのお参りに関しては特に数珠の指定はありません。
    数珠をお持ちでなくてもお参りいただけます。
  3. ハンカチなどをご持参ください。(お寺にもございます)
  4. お寺へのお供えは、「封筒」または「紅白・黄色・黒のいずれかの祝儀袋」に入れてお持ちください。
    封筒の表には、中心に「御宝前」その下に「氏名」を書いてお持ちください。(封筒を忘れた時でも問題なく参拝できます。お寺に封筒・筆記用具がございます。)
    ※ちなみに、法事の時とご葬儀の時は黒水引を用いますが、お寺は喪中の場所というわけではないので、お参りの時は黒水引でなくても大丈夫です。
  5. お花や果物、お菓子などのお供えは任意です。
    ※ちなみに、一度どこかの葬儀場等でお供えした花や果物は、そちらの御本尊様がすでにいただいておられます。
    お寺に持ってきて再度お供えすることはできませんのでご注意を。

お寺へ着いたら

  1. 修行大師像の前で軽く一礼します。これを「一揖(いちゆう)」ともいいます。

    弘仁寺へ続く参道の階段を登ると右手に修行大師さまがいらっしゃいます。お寺に入るときと
    出るときには、修行大師の前で合掌し軽く一礼してから入ります。
    これは、お大師さまやこれまで寺を護持してきた多くの方々への敬意と感謝の気持ちをあらわすためです。
    ここでは、まだ帽子も笠もかぶったままで大丈夫です。
    帰るときも階段を下って道路に出たら本堂の方向へ向き直って礼をします。

  2. 手水鉢で手と口を清めます。(弘仁寺境内の手水鉢は現在準備中ですので、本堂内で手を洗います。)
    【清め方】
    1. 右手で柄杓(ひしゃく)をとり、左手を清めます。
    2. 左手に柄杓を持ち替え、右手を清めます。
    3. 右手に持ち替え、左手に水を受け、口をすすぐ気持ちで口に近づけ水を捨てます。
    4. (水は飲みません。柄杓には、口を直接つけないようにします。)
    5. 左手をもう一度清めます。
    6. 両手で柄杓を持ち、水をすくう部分をあげて、持ち手の部分を洗い清めます。
  3. 本堂前の鐘「鰐口(わにぐち)」を鳴らします。

    参拝の際には本堂前の鰐口(わにぐち)という鐘をゴンゴンと2回ほど鳴らしてみてください。神社の鈴と同じようなものです。
    弘仁寺におきましては、参拝の前でも後でも仏さまとのご縁を感じて鰐口を鳴らしていただいて構いません。

  4. 境内の石仏様にロウソクと線香を供えます。(外のロウソクは現在準備中です)

    境内には四国八十八ヶ所の石仏様がお祭りされています。線香とろうそくを御供えください。火は用意しております。
    ロウソクは串に刺してありますので火を灯して、ご本尊に近い奥の方から燭台に立ててお供えします。
    線香もロウソクから火をともして奥から供えます。

本堂での参拝

  1. 玄関で呼び鈴を鳴らして、本堂に入ります。

    帽子は本堂に入る前にとることが一般的です。お遍路でかぶる菅笠(すげがさ)・網代笠(あじろがさ)は、かぶったまま本堂前で参拝することができますが、靴を脱いで堂内に入ったらとりましょう。同様に、本堂の中に入ったら、コートは脱ぎ、荷物は荷物置きに置きます。お持ちの方は数珠をカバンから取り出して左手に持ちましょう。

  2. 本堂内の三宝にお供えを置きます。

    よくわからない時は、住職に手渡してお供えを置いてもらいます。

  3. 御本尊様の前にある経机の前に進み、賽銭箱に喜捨をします。

    お賽銭は勢いよく投げず、そっと入れるのがよいとされています。

  4. 経机の前に座って、お線香を供えます。

    燭台にロウソクが立っておりますので、火をともします。線香を1〜3本とり、ロウソクから火を着けて、真ん中から香炉に立てて供えます。

  5. 数珠を左手首にかけ、お鈴(りん)を鳴らします。

    打ち鳴らしの鈴(りん)がありますので、右手でりん棒を持って、鈴の中心に棒を差し入れ、内側左手前のあたりを静かに二度鳴らします。(りんの鳴らし方には色々な作法があります。これは一例です。)

  6. 姿勢を正し、静かに胸の前で手を合わせ「南無大師遍照金剛」と3度唱えます。

    目は閉じなくても構いません。弘仁寺では、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と唱えます。これは、「弘法大師さま、いつもお世話になっております。宜しくお願いします」という意味です。

  7. 合掌したまま一礼します。

お参りの後は、隣の待合所でお茶のお接待がございます。
護摩・瞑想・法要など行事に参加の際は、行事が始まるのを待ちます。行事の後は、住職・坊守と話をして帰ります。

お布施

お布施とは、心のよりどころとしてのお寺を保全するためのご寄付です。
長くこの場が、続きますようにとのお気持ちで、お布施をしていただいております。
金額に決まりはありませんが、分からないときは住職に「皆さんはどれ位されていますか」と遠慮なくお尋ねください。

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