淡彩日記

より良くを目的にしない

2022年06月09日 / 読める法話

どんなに苦しい時であっても、無限には続きません。無限に苦しみが続くにように感じる時は、少し立ち止まって一人で旅をする時期です。

ひょっとしたら自分自身が、自分の苦しみを利用して別の目的を叶えようとしているのかもしれません。

自分を苦しめる考えは、もちろんやめなくてもいいですが、やめてもいいのです。こうすればいいとか、より良くとか、なんとかして良くしたいとか、あまり気にしないことです。

今できることも、学んでできるようになることも、みんないつかできなくなります。そういうものです。できることをする。できないことはしない。それでいいのです。

苦しみに振り回されない人を、苦しみで操ることはできません。

たとえ今、自分の心の中が暴風雨の中にいるような気がしていても、その暴風雨さえ包み込む心の外側にある心に気づけば、苦しんでも苦しまなくても、どちらでもいいと思えてくるかもしれません。

調子が悪くなっても、良くなっても、心の浮き沈みは不幸でも幸福でもないのです。その外側から見れば何もないのと同じです。

今日できる事を今日できる範囲で淡々と行うだけで、自分を操らず、人も操らない、助けたい人は助けて、できないことはしないで一日を終えます。

最終的に、必ずしも、良くならなくてもいいし、できなくてもいいので、今できる準備だけを、できる日だけ、続けなくてもいいので、できる時はやります。

何もしなくても、何かをしても、どちらにせよ今日は素敵な一日です。

自分の期待に振り回されず、穏やかに生きられるのです。

普段の暮らしから離れて旅をする。

お寺に行って、仏さまをじっと見つめる。

心が乱れていると感じる時、心を観察する場所で、ひとときを過ごすのもいいかもしれません。

それは、別により良くならなくてもいい時間です。

それこそ一番いい時間なんですけどね。

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