淡彩日記

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心を浄化する功徳あらたかな烏枢沙摩明王を、このたび弘仁寺にお迎えいたします。

2025年04月20日 / Uncategorized

弘法大師(お大師さま)は1200年前から、ずっと一つの普遍的なメッセージを伝え続けてこられました。それは、「一切衆生──全ての生きとし生けるものの心の本源には、仏さまと等しく、清々しく澄み切った、安らかで穏やかな心がある」ということです。

この仏心はどのような心かというと、人が幸せにしているのを自分のことのように喜べる心です。人が苦しみ、悲しんでいるのを自分のことのようにいたみ、その苦しみをとってやりたいと願う慈悲の心です。あらゆるこころのはたらきが実体のない空であると見抜く智慧の心です。

私たちはその仏心を携えて「オギャー!」と生まれてきます。ですが、言葉を覚え、社会で成長していくにつれて、他の人からイヤなことを言われることもあるでしょう。蔑(さげす)まれることもあるでしょう。いじめられることも仲間はずれにされることもあるかもしれません。

そうして生じるのが「自分を守ろうとする心」です。本来の仏心ではないこの心が、過ぎ去った出来事を思い出すたびに暴走し、これを仏教では「煩悩(ぼんのう)」と呼びます。

その中でも瞋(しん)という激しい怒りの煩悩は、自分と人を比較して、自分を蔑みはずかしめた相手を激しく憎む心です。煩悩が暴走すると、心の中は憎悪の炎の黒い煙によって暗く覆われ、戦場のように乱れ、尽きることのない苦しみにさいなまれます。自らを守ろうとして自らが傷つく、これが煩悩の恐ろしさといえます。

この煩悩の構造は、現代社会のあり方にも深く関わっています。現代社会において、たとえ今後ロボットやAIなどの技術がどれほど進化したとしても、人間の「煩悩の暴走」を制御することは難しいかもしれません。

といいますのも、科学技術の開発が推進されるかどうかは、常に「経済的価値が増すかどうか」という価値判断に基づいているからです。

しかし、その判断基準には「優劣の比較」が必ず含まれています。そして、この比較こそが、人の心から穏やかさを奪い、煩悩の暴走を生む原因なのです。

経済成長や科学技術の発展を追い求めるだけでは、自分を守ろうとするあまり、かえって自分を傷つけるという矛盾が繰り返されてしまいます。

さらに、ロボットやAI技術は、「自分と他人の優劣を比較する心」を助長し、技術が進めば進むほど、あらゆるものごとを比較によって捉えさせようと、人の心に働きかけているのです。

ですが実は、2500年前からこの「自分を守ろうとして自分を傷つける」という煩悩の問題に真正面から取り組んできたのが仏教徒でした。お釈迦さま、お大師様の願いは、人々を煩悩の苦しみから救うことに他なりません。

仏教の歴史は、煩悩の暴走に巻き込まれている心を解放する道のりとして始まりました。
ですが、自分を守ろうと暴走する煩悩を自力だけで制御するには、煩悩の主張に振り回されない大変な勇気と、煩悩のいう理屈を幻だと打ち砕く絶大な知性、そして煩悩のもつ本来けなげなはたらきへの限りない愛情を伴った慈悲心が必要です。

そこで頼りになるのが、「信じられる師(明師)」の存在です。
今の時代でも、煩悩とひたむきに対峙している人は確かに存在しています。そのひたむきな生き様を見つめるのです。煩悩に真正面から向き合い、煩悩の暴走に振り回されなくなった人を見つけられたなら、自分も同じようにしようと思えるようになります。

やはり、人は結果にこだわらず、ただひたむきに頑張っている人を見ると、自然と元気をもらうようです。このことに理屈はなく、なぜかは分かりませんが、ひたむきに頑張る人を、私たちはただ、見つめていたいのです。

さて、ここまで、煩悩の暴走を無くせば楽になるということがわかっても、信頼できる明師が最初は中々見つからないかもしれません。

こういうとき密教では、自力ではどうにもならないほど強力な煩悩の暴走をおさめるために、浄化に特化した仏様のお力にすがるのをおすすめいたします。

まずは、修行が成就するようにお大師様をお参りします。「同行二人(どうぎょうににん)」お大師様と二人連れの思いを心に刻みながら、繰り返し、南無大師遍照金剛とご宝号をお唱えします。煩悩の暴走という問題に対して、お大師様と共に歩むと思えば、日々の希望となるはずです。

さらに、大日如来が変身されたお姿の不動明王をお参りします。不動明王の智慧の剣と智慧の炎を持って「この嫌な記憶と煩悩との結びつきを切り払い、焼き尽くして下さい」と願い、のうまくさーまんだーばーざらだん せんだーまーかろしゃーだーそわたや うんたらたー かんまん!と不動明王の真言を繰り返しお唱えします。やがて煩悩と出来事の結びつきは切り離され、跡形もなく焼き尽くされていきます。そうして次第に静かな喜びにつつまれた穏やかな心になっていくでしょう。

このように、お大師様、お不動様を日頃からお参りしていても、どうしても制御しきれない煩悩があるかもしれません。そうした心の奥にある煩悩に対して、密教では特別な仏さまのお力をいただくという方法がございます。

その仏様は、私たちの心の奥底にある最も醜く感じられる部分、お大師様やお不動さまに見せることさえはばかられる恐れの感情、自分の性格の問題に対する苦しみ、人から蔑まれるようなコンプレックス、トラウマと感じていることなど、相談することが恥ずかくて出来そうにない深い悩みを清らかに浄化してくださいます。
その仏様こそ、火頭金剛(かずこんごう)、穢積金剛(えしゃくこんごう)とも称される烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)です。トイレの神さまとしても親しまれるこの仏さまは、不空成就如来(お釈迦さま)が慈悲の心で変身されたお姿といわれています。四つの手に剣と、紐と、宝の棒と、三叉のホコをお持ちです。

烏枢沙摩明王は、火光三昧(かこうざんまい)に入られて、超高温の熱線によって私たちの心の中に固く固着した暗い記憶を焼き尽くして下さいます。そうして、つらい感情を伴う記憶から、感情と記憶を切り分けます。
烏枢沙摩明王のご真言、

①おんしゅりまり ままりまり しゅしゅり そわか

②おんくろだのう うんじゃく そわか

を何度も唱えてお参りするうちに過去の出来事が「ただの出来事」となり、思い出しても煩悩が動かなくなれば、心は真に静まります。

浄化とは、嫌な出来事と思っていることは、実は実体のない空(くう)だと気づくことです。智慧によって苦しみを空(くう)じることです。それにより煩悩が暴走する対象が幻だと気づければ、煩悩に振り回されることはなくなります。

このような教えと修行の実践を背景に、弘仁寺では今後さらに清浄な心を育む道場となるべく努めてまいります。

さて、本年は弘仁寺開創して125年となります。境内に開創25年の記念碑が建っておりますのでそこから丁度100年となります。125年の節目に開創の由来に立ち返り、清浄な心を実感できる霊場となるべく、いくつかの事業を計画しております。

まず、この度、ご縁があり烏枢沙摩明王の身の丈二尺三寸五分(約70センチ)の絵像(掛け軸)を弘仁寺にお迎えいたします。お披露目は約一か月後の予定です。

さらに当山で既におまつりし、おかげをいただいております女尊で即身成仏されておられる仏さま、大変浄化の力の強い多羅尊(多羅観音、ターラー尊)の絵像(掛け軸)を秋から冬ごろにかけてお迎えする予定です。

弘仁寺が皆さまにとって清浄な心を実感できる霊場となるよう、開創の際の発起人の方々の願いを成就できますように、お大師様、お不動さま、烏枢沙摩明王、多羅尊におすがりしてお参りしてまいりますので、どうぞ皆さま方も、ご信心ご参拝くださりますよう御案内申し上げます。

弘仁寺は、開山の趣旨にのっとり、あらゆる人が平等に救われる霊場をめざします。皆さまのご支援ご協力を心よりお願い申し上げます。

11弦ギターと篠笛コンサートのお知らせ

2025年03月17日 / Uncategorized

4月16日19時より弘仁寺において辻幹雄さんとヨーコ・カンタルーナさんをお迎えして、弘仁寺 春の夜の音楽と法話会を開催します。

開場は18時30分より、当日チケット4000円となっております。

ご参加希望の方はお問合せください。

12月28日餅つき大会開催します!

2024年12月28日 / Uncategorized

本日12月28日昼11時から12時半まだ予定通り餅つき大会を開催します。どうぞお越しください。

鎮魂の音楽と法話のゆうべを開催します

2024年03月06日 / Uncategorized

11弦ギター奏者の辻幹雄さんをお迎えして、鎮魂の演奏と法話のゆうべを開きます。

お申込みの方はホームページのお問合せよりご連絡ください。

餅つき大会のおしらせ

2023年12月14日 / Uncategorized

弘仁寺での餅つき大会は今年で4回目になります。どなたでも飛び入り参加歓迎ですのでどうぞお越しください。もちは3回つきます。当日初めて来られる方も大歓迎です。

日時 2023年12月30日 11時より12時半まで

場所 弘仁寺 境内 

参加費 無料です

仏教のお話会のご案内:知らなかった煩悩の中身の話→6月10日13時から16時まで。会場→諫早市のカフェdacha68さん

2023年05月30日 / Uncategorized


「煩悩は勝手に自分でも気づかずに出てしまうもの」ということで、煩悩に気づいて、煩悩を治めていくお話をいたします。とても大事な話になるので、お時間ある方は諫早のdacha68さんに6月10日13時にお越しください。会費は3000円です。参加ご希望の方はdacha(ダーチャ)さんにお問い合わせいただくか弘仁寺にご連絡ください。

以下はdachaさんに作っていただいた今回の案内を転載します。

以下転載です。


住職との打ち合わせで、資料を拝見させていただきましたが、アニメ 鬼滅の刃でもよく使われているような言葉がここにあったりして、非常に興味深かったです。仏教用語で、捉え方が難しく感じる表現を住職があえて現代風に表現し直した言葉で、ゆっくり伝えてくださいますので、生きづらさや、生きにくさを感じる現代社会ですが、心の本質のお勉強として、ぜひ触れていただけたらと思います。

締め切りは当日の午前中まで可能です♪

【煩悩と向き合うコツとヒント】
〜煩悩は消すのではなく、向き合う〜
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6月10(土) 13時〜16時
参加費/3,000円〈資料付き〉
定員15名さま

会場

Dacha68(ダーチャ)
〒854-0006 長崎県諫早市天満町10−6

インスタグラム

https://instagram.com/dacha068?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

お問い合わせLINE

https://line.me/R/ti/p/@009vhdas#~
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煩悩は消すのではなく、向き合うとしたら???

どんな風に、どうやって向き合うの?
という素朴な疑問が湧きますが、
住職にお尋ねしたところ

「煩悩はステレオの音量調整と一緒で、ボリューム調整なんですよ」と。


は、は〜ん なるほど!
ボリュームか〜! と、
一見わったようで、
わからないようで笑笑


そこで住職に、
「そもそも煩悩ってなんですか?」と、お尋ねしたいぐらい、

言葉では知ってるつもりだけど、人に説明できるかと言われたら、説明できない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

  
・煩悩ってなあに?
・煩悩の種類

など、
仏教ではどう言い表わしてあるのかなど、煩悩の本質を教えていただきます。

令和4年もちつき大会のお知らせ

2022年12月17日 / Uncategorized

今年も一年のしめくくりに、もちつき大会を開催します。

ちんどんかわち家さんと楽しくもちつきをしましょう。

かわち家さんとつくモチは、機械でついた普通のもちとは味が違います。最高の仕上がりになるまでつきあげた餅は、口の中でうまみが広がり、正に絶品です!

こころも体もぽかぽかになって、大人も子どもも楽しめます!

1人でも、親子でも、親戚と一緒に、友だち同士で年齢性別関係なく、どなたでも参加できます!

当日飛び入り参加大歓迎です!どうぞお越し下さい!

令和4年もちつき大会

辻幹雄11弦ギターコンサート(11/6 14:00)のお知らせ

2022年10月21日 / Uncategorized

日本の11弦ギターの第一人者として、国内外で演奏活動を行っていらっしゃる辻幹雄さんのコンサートが弘仁寺で開催されます。

お寺の本堂の中に、11弦ギターのやわらかなしらべが広がり、耳を傾けているうちに、疲れた心がいつの間にか解きほぐされていくでしょう。リラックスした雰囲気で楽しんでいただけたらと思います。

仏教は、心の中にあるこだわりに気づき、心をのびのびと解き放つ教えです。今回は、音楽を通して、仏様の慈悲の世界を感じていただきたいと思います。暖かい音色に身を委ねる時間をお楽しみください。

お問合せは弘仁寺まで電話095-823-7759又は、support@koninji.comまでメッセージをお願いします。当日申し込みも可能です。

日時 令和4年11月6日 日曜日 開場午後1時半 開演午後2時

場所 弘仁寺

チケット 3000円

お問合せ 弘仁寺095-823-7759

どうぞ、この機会にお気軽にお越しください。

星祭り護摩法会 豆まきのご案内

2022年01月30日 / Uncategorized, 行事案内

一年の皆様の無病息災を祈念いたしまして、今年も星祭り護摩法会をいたします。心を見つめて、心を穏やかに整えるようにしていると、暮らしがだんだんと穏やかになってまいります。どうぞお参りください。

今年は2月3日と6日にお参りをいたします。お参りをお考えの方は弘仁寺までお問い合わせいただき、参拝しやすい機会にお越しください。

なお、祈願札のみの申し込みも可能です。法会の後、祈願札を郵送いたします。

令和4年2月3日(木)午後2時より護摩法会 豆まき

令和4年2月6日(日)午後2時より護摩法会 豆まき

弘仁寺通信12号を作りました。

2020年12月18日 / Uncategorized

年末年始の行事案内です。
12月21日 お磨き会
12月30日 もちつき
12月31日 年越し護摩
1月3日  初護摩
2月2、7日 節分星まつり、豆まき

心を整えて、気持ちが自然と穏やかになりますように。
人と人の繋がりを信じられますように。
前に進めますように。

そんな願いを込めて。

何をどうしたら良いか、中々結論が出せないこんな時こそ、伝統的な行事を見直す時期なのかもしれません。
こうした行事の中には、幾多の困難を乗り越えて、私たちに命のバトンを繋いでくれた先人の智慧が凝縮されています。

お祭りを通して、ご自身の未来を発見してみませんか? 

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